COLUMN

Fabian Lavater
『Enough』

2022/03/02

皆さま、こんにちは！

今回はファビアン・ラヴァターさんの『Enough』をご紹介いたします。

Fabian Lavater『Enough』

こちらの作品は「フォトアート」という、写真の上からイラストレーションが描かれた、ファビアン・ラヴァターさんの新しいアート作品です。

サーフィンを愛し、海やサーフィンを題材にした作品を多く描かれるファビアン・ラヴァターさん。
気取らず、それでいて芯のあるメッセージ性を感じられるような、ファビアン・ラヴァターさんらしさがあふれるアートをご紹介いたします。

窓とアートの関係性

今回ご紹介する作品は、メインのモチーフに飛行機の窓が使われています。
学校での「窓際の席」や、車や飛行機の「窓側の席」など、窓の近くはとても居心地がいいと感じてしまうのは私だけでしょうか。

窓から見える景色や、映画で登場するような、外からお家の窓を通して家族団欒の風景が映るシーンなど、「窓」は日常をたちまちドラマチックに演出してくれる存在です。

美術史においても、窓は特に絵画の中で多く登場しています。
遠近感の表現はもちろん、人物の心情描写や光を表現するモチーフとして、様々な形で描かれてきました。
意外にも、窓とアートは関係性の深いものであることが汲み取れます。

ファビアン・ラヴァターさんは窓という額縁を通して、海と真逆に位置する空を、どのように捉えたのでしょうか。

たまにはほわっと、ゆるりと、うわの空

飛行機に搭乗した際、皆さまは機内でどのように過ごされますか？

お仕事をされる方や、ぐっすりとお休みになられる方。
ウキウキ、どこかソワソワと、たくさんの感情が入り混じった空間。

空の上という非日常空間で、お家やカフェ・電車の中とも違う、少し異質な自分だけの時間が流れていますよね。

―ゆっくり休んで、君はよくやったよ―

窓の縁に沿って、まるでロゴが入っているかのようにメッセージが添えられています。
飛行機内がモチーフで、リラックスを促すような言葉が綴られた、中々珍しい作品です。
窓の外には雲の上で頬杖を突き、どこか遠くを見つめている水着の女性が描かれています。

雲は砂浜、はたまた波の上に見立てているのでしょうか。
雲の上でのんびりと時間を気にせずに過ごせたら、どんな気持ちになるのでしょう。

たった1枚の飛行機の窓辺の写真に、このようなメッセージとイラストを添えられるファビアン・ラヴァターさんの、飾らない温かさが伝わってきますよね。
海や自然、サーフィンを愛するファビアン・ラヴァターさんだからこそ、「何もせずゆったりと、自分のための時間」を大切にしてもいいというメッセージなのでしょうね。

窓を増やす感覚でアートを飾る

インテリアをモノトーンで揃えている方や、モダンスタイルなお部屋にぴったりの作品です。

タイルやコンクリート壁など、無機質で冷たさを感じるような場所の近くにお飾りいただくのもおすすめです。
お部屋の印象をよりスタイリッシュに、シャープな雰囲気にしてくれます。

ナチュラルな雰囲気に見せたい場合は、白額で合わせていただくのがおすすめですよ。

くつろぎと都会的な印象を併せ持つ、ファビアンさんのフォトアート。
お部屋に窓を一つ増やす感覚で、気軽にアートを飾ってみませんか。